chapter1

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「え?本当に?」 「ええ」 あたしの頭は真っ白になった。 こっちに、行きたい大学がある。 大好きな友達がいる。 「嫌だっ!あたし、アメリカには行かないから」 あたしにはその答えしか思い付かなかった。 「そう。ですって、パパ」 「そうなのかい、結愛! ママンとパパと離れて生きていけるのかい?パパは心配だよお」 いや、あんたたちの方がもっと心配だよ。いい加減、娘離れをしておくれよ… あたしはつい出そうになった、ため息をなんとか堪えて 「あたしはこの家で一人暮らしするからさ?ね?」 と優しく、なだめるようにそう言った。
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