捕らえられた人魚

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駅までの帰り道 学生らしきグループがワイワイと騒いでいるのを、横目で見る。 「ねぇ、私達もああいう感じだったのかな?」 隣を歩く理子に話しかけると 「どうかな?でも楽しかったよね。あの頃は、何しててもね」 たった数年前のことなのに、懐かしく思える 仕事をし始めると 理想と現実の壁を感じる それはきっと誰もが思うことで、乗り越えていくことなのだろう お金の重みを知り 責任の重さを知る 学生の時のバイトとは違う何か それを知ったから、 懐かしく思えるのだろうか。 突然、理子が思い付いたように 「ねぇバーベキューしたいな。夏になるとしたじゃない?」 「したよな。よし、 やるか!」 直人も乗り気になっている 元々、何処に行こうと提案するのは、直人が多かった。 お祭り好きの直人 計画を立てると、いつも一番楽しそうにしていた 「遠足前の小学生みたいだな」 と亮にからかわれたりしてた
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