先輩

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一年生は、先輩が恐い。 マホさんも、例外ではない。先輩の存在に怯える。 「先輩に会わない通学路はどの道だろう?」 多分そんな道はないよ。 「先輩に会ったら挨拶する?」 う~ん。 『おはようございます』って言ってみたら? 「やだなぁ」 …… と、まぁこんな感じで、いちいち先輩である。 百人以上いる不特定多数の先輩を気にしていたら身が持たない。 部活や生徒会で関わってくる特定の先輩なら話は簡単なのだが…。 冷静に考えてみた。 自分が一年生の頃…。 先輩。 特に三年生は、大人に見えた。確かに恐かった。何かをされたわけでも、因縁を付けられた訳でも、まったくない。ただ。大人だった。 恐いのと憧れが入り混じった不思議な存在。 それが先輩だった。 、
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