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新生活二日目の朝。
いつもより、一時間もはやく、しかも自分から起きてきた。余程緊張しているのだろう。
元気に挨拶!大事な事だ。朝の「おはよう」は。
例えマホさんのご機嫌が悪かろうが、私は明るく声をかけるよう心がけている。
早いね、おはよ。
「…。何時に学校行けばいい?」
8時位で間に合うと思うよ?
「遅い」
遅いか…。んじゃ、もうちょい早く出ようか?
「うん。おなか空いた」
よし!ご飯にしよう。
食欲があるのは良いことだ。もりもり食べて今日も一日がんばるのだ。
朝の時間は瞬く間に過ぎる。
少し早めに登校するマホさんを見送る。
ついこの間まで背中で揺れていた赤いランドセルを思い出す。
今は、
少し大きなカバンが、まだ居心地悪そうにしている。
いつもの曲がり角で手を振るマホさんに、私も手を振り返す。
(いつもと同じでヨカッタ)
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