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僕の心も身体ももうボロボロだった。
それでも僕は愛していた。
僕を見捨てた父さまを僕を嘲笑うユズハ姉さまをもう顔も思い出せない母さまを。
いつかは僕を抱き締めてくれるかもしれない。
愛してくれるかもしれない。
来るはずのない未来をただ願っていた。
その願いだけが僕の生きる支えだった。希望だった。
なのに!!!
「お前を古の森に捨てる。」
無情にも父さまは僕に死刑宣告を言い渡した。
「い、いやだ!父さま!捨てないでえぇ!」
僕の言葉を無視して父さまは追放の呪文を唱える。
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