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物心がつく前から僕はここにいた。
物心がつくまでは今この現状が当たり前だった。
何も疑問に思うことは無かった。
でもある時メイドさんでもなくて父さまでもない僕より大きい女のコが来て言ったんだ。
「あんたは要らない子」
「だから牢屋にいる」
「でも私は愛されてる子」
「あなたとは違う幸せな生活をおくってるの」
そう言った彼女はゴミを見るように僕を見据えながら楽しげに語り出した。
自分がいかに恵まれているのかを。
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