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呆然としている僕の頭に再び何かが勢いよく飛来した。
「痛ってえ!」
さっきと違って髪の毛が数本持って行かれたぐらいだろうけど、痛い。
頭を抑えてうずくまった僕の頭上でそいつはギャアギャア喚きちらす。
ついに頭にきた僕は、そいつを掴んで怒鳴った。
「さっきから何すんだよ!お前っ!」
僕の手の中でじたばたもがくケバケバしい、鳥。
カラスにしては派手な紫色だし、オウムにしてはギャアギャアうるさいし声が汚い。
加えてニワトリみたいなでっかいトサカがあって、僕の逆襲にびっくりしたのか逆立ちまくっている。
足の爪は鋭いけど足自体が短いので今は意味がないし、くちばしも押さえているから攻撃のしようがない状態だ。
ざまあみろ。
伊達に小学校時代に生き物係してたわけじゃない。
オウムもどきはこの世の終わりのようにこもった絶叫をあげて身を捩っている。
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