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原付を走らせて数時間、としあきのアパートに着いた。 管理人室のおばさんは前に訪れたときにも会った人だったので、事情を説明すると親切にも案内してくれた。 ドアチャイムを押して、としあきを呼ぶ。 「としあき?僕だよ」 反応はない。数秒待ったが何もない。 「おかしいわねぇ…ちょっと管理室から電話をかけてみるわね」 そう言うとおばさんは一階へと降りていった。 しばらく待つと、かすかに部屋の中から呼び出し音が聞こえた。 外にも聞こえるんだから、寝ていても起きるぐらいだろう。 僕が待っていると、カチャリと音がしてドアの錠が外れた。
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