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一緒に寝たい その言葉に驚いて、首だけ振り返る。 それで見た秋保の顔は、やっぱり無表情で 「変なことはしません」 でもとても真面目な顔をしていた。 (変なことはしない…って言われてもなぁ…) だいたい、今こうして布団を持ってきたのに 布団がちゃんとあるのにどうして一緒に寝るのか。 しかも、大の男2人が。 …恥ずかしいだろ、どう考えても。 「…いやいや、無理があるだろ。そもそも2人で寝るメリットなんかないし…」 「だめですか?」 「だめじゃないけど…」 「俺、好きな人と一緒に寝たかったんですよ」 「………」 ぶわっと顔が熱くなるのが、自分でも分かる。 好きな人って言葉と一緒に、強く抱き締められたから。 .
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