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遡ること、たった数分前。
『後藤先生、お客様です』
放課後、自分の机で明日の小テストを準備している途中
用務の先生に声をかけられた。
(お客様…?)
誰だろうか。
生憎俺には、勤め先にまでくるような友人はいない。
かといって他校から訪ねてくるような知り合いの教師もいない。
心当たりがない。
『玄関でお待ちですので』
「はい」
首をかしげつつ、とりあえず言われた通り玄関に行く。
緊急の用事ができた友人か、なにかしらの用事ができた面識のない教師か。
そんなことも多分ありえるだろう。
適当に対応して帰ってもらおう。
しかし、そんな俺の予想は見事に外れることになった。
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