*01*

4/24
14人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
見慣れない制服 でも見慣れた顔 「ユウさん」 変わらない、物腰の柔らかな笑い方と喋り方。 俺のよく知っている人 「秋保…」 都築秋保 俺の親友の弟その人だった。 「お久しぶりです」 「あ、ああ」 柔らかい笑みを向けられて、少し動揺する。 久しぶり。 最後に秋保と会ったのは、確か秋保が高校に入る前。 今確か高3だから、3年前くらいか。 見た瞬間、秋保だとはちょっと分からなかった。 最後に見たときより、すっかり変わっていたから。 背はこんなに高くなかったし、声ももうちょっと高かった記憶がある。 それに昔は、俺のことを「祐樹くん」って呼んでたからな。 すっかり、大人っぽくなってしまった。 それでも面影が残る、頭一つ分は高い秋保を見上げる。 .
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!