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立ち止まったところで、はぁ…と息をつく。
「ユウさん、」
「なんだよ」
「好きです」
「………」
3回目の愛の言葉。
でも秋保の表情は変わらなくて、でも相変わらず顔は近い。
「わかったからとりあえず離せっ」
「付き合ってくれますか?」
「それは断る!」
秋保のことは好きだ。
でも付き合うこととは種類が違う。
俺はホモじゃない。
「なんでですか?」
「…俺はホモじゃないんだ」
「俺もです」
「…は?」
「好きになったのが、たまたまユウさんだったんです」
柔らかく笑った顔は、さっきの笑顔よりも笑ってるような気がした。
いいこと言ってるよ秋保。
いいこと言ってるけど
「すまんが、俺には無理だ…」
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