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もう…こんなことされたら、また自惚れちゃうよ。
「じゃ、じゃあ!私も一緒に行くっ!後ろに乗せてっ」
ーあ、またあの顔。
「昨日も言ったろ?俺、後ろに人乗せられねーんだよ」
じゃ、とまたすぐにいつもの笑顔に戻ると、彼は自転車をこぎだした。
遠ざかっていく彼の姿を見つめながら、私は疑問に思っていた。
ー乗せられない?乗せない、じゃなくて?
中学の時、よく友達と2ケツをして遊んでいたと、聞いたことがあるから、乗せられない訳じゃないはず。
何でなの?
何で…そんな顔をするの?
彼が居なくなった後の静まった場所で、彼が去ったあとを見つめていた。
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