*1章*

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ハァ ハァ ハァ し…しんどい! 新学期の初めから寝坊した私は、坂道を全力疾走していた。 ―何か今日は絶対に良いことない気がする…。遅刻しちゃおっかな。 「おっせーぞ、樋渡ー」 溜め息をつこうとした瞬間に呼ばれたから、きっと間抜けな顔だったと思う。振り返ると、大好きな君がいた。 「三浦じゃん!ちょうど良かった!チャリの後ろ乗せてっ」 前言撤回。一緒に登校出来るチャンスじゃん!あ、でも昨日の夜お菓子食べまくったし、重いかも…。 変な心配をしていた時に三浦は一言笑顔で言った。 「無理!大丈夫、その調子なら間に合うって~」 シャー… …え?ホントに行っちゃった?冷たいやつ!最低!
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