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「最低!ドケチ!」
荒い息で学校に着いた私は、前の席の三浦に文句を言った。
「お~、間に合ったじゃん!マラソン選手になれんじゃね?」
「はー!?2ケツしてくれたらよかったのに」
「おーい、樋渡ー。二人乗りはダメだぞ~」
先生の注意を無視しながら、私は三浦に言葉を続けた。
「私が必死だったの分かったでしょー?後ろ乗っけてくれたっていいじゃん」
いつもみたいに、言い合いしてる感じだったのに。いつもだったら言い返してくるのに。君は切なそうに笑って、
「俺、後ろは乗せない主義なの。わりーな」
そう言った。
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