――あの曇りの日から――

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―――― (ずいぶんと昔の夢を見たな……) トレスはまだ寝ぼけた頭でそう思った。ちなみに昔と行ってもまだ数年しか経っていない。 (で、何で俺はここに……って!) 「あ゛あ!!?」 トレスは叫んだ。いきなり何かと周りの人々がこちらを向くがそんなこと気にしてられない……。 思い出した。 ここはどこか――――街のオープンカフェだ。 何故いるのか――――仕事で、今は殺人犯を見つけるために張り込み中。 そして、さっきまで何をしていたか―― 「居眠りしてた~」 悲痛な声でトレスは言った。もしかしたら居眠りしてる間に殺人犯が近くを通ったかもしれないのに。 「てかアイツはどこ行った?」 もしかしたら殺人犯を見つけているかもしれない。そんな希望を少しだけさせながら辺りを見渡した。
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