好きなんだ!

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ガラッ 「失礼しまーす」 軽く礼をして、職員室に入った 『お、高原、ちょっとこっち来い』 そう言いながら担任が手招きをしてきた 『お前ホームルーム委員だろ?ちょっとこれ、教室に持ってってくれねぇか?』 そう言いながら担任は机の上にどっさり積まれた冊子の山に手を置いた 「…………これを一人で持ってけと?」 『あぁ、見た目より案外軽いから大丈夫だよ』 「はぁー」 『なんだそのため息はー、いいか高原? こうゆうちっちゃいことをやってくうちに評価が上がるんだからな? お前得してんだぞ?これを持ってくだけで他のやつらよりポイント高くなってんだから』 「…………わかりましたよ」 『おう!頼んだぞー、ドアは開けといて良いからな』 担任は笑いながら手をひらひらさせていた 俺は多少ムカついていたが何も言わずに冊子の山を持った (てゆーか、全然重いんですけど) 担任の『見た目より軽い』という言葉は嘘だった 冊子の山は見た目通り重かった 「ちっ……何が評価上がるだよ、俺が国公立目指してるのを良いことにっ」 俺は文句を言いながら階段を上った
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