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やがて幸せな時間もあっという間に過ぎ、俺達は教室に着いた
「あ、ありがとな」
『待って、教壇の上まで持ってくから』
彼女はそう言うと、前のドアをガラッと開け、躊躇もせずに中まで入っていった
(なんて気がきく女子なんだ…)
俺も彼女に続いて教室に入り、教壇の上に冊子の山を置いた
「あ、みんな、これ一人一冊づつ持ってって」
俺はクラスのみんなに呼びかけた
『じゃあ、私自分の教室戻るね』
「あぁ、ありがとな」
彼女はニコッと笑って教室から出ていった
『おい直斗ーなんだよ今のー』
さっき俺になんかやらかしたんじゃないのかとからかってきたやつがニヤニヤしながらそう言ってきた
あ、ちなみにこいつの名前は後藤俊道(ゴトウトシミチ)
あだ名はトシで一応俺の親友だ
「これ運ぶの手伝ってくれたんだよ」
『何?お前あの子とデキてたの?』
トシはいかにもわくわくした顔で聞いてきた
バカみたいに
「いや、今さっき初めて話たけど?」
『だよなーあの子美人でモテるのに恋人作らないって有名だもんなー』
「は?何それ聞いてない俺!」
『まぁお前に言った覚えないしな』
俺はトシの肩をガシッと掴んだ
「トシ、その話詳しく!」
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