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何もやる気がおこらなかった。
「ゆっくりしていなさい。」
そういって見守ってくれるお母さんや、何も言わずに食事を共にするお父さん、そして・兄弟が凄く暖かかった。
休みになれば、
お母さんが
「今日はどこにいこっか?あそこに行く?それともあそこ?あそこもいいわね~♪」
と連れ出してくれた。
「嬉しそうだね?」
「あったりまえよ~!こうやって買い物いったり、ご飯食べに行ったり、むこうにいたままじゃできなかったでしょう?楽しくってしょうがないのよ~♪」
ありがたいなぁ
そう心の中でおもった。
居場所がある。
それだけで暖かくって、
ありがたくって、
満たされた。
ご飯なんか、それだけでお腹いっぱいで入らない。
そんな感じだった。
本来ならば、ちゃんとこういう理由で帰ってきます、すみませんが置いてくださいとお父さんへは言わなければならないところだろう。
気になって、お母さんにそれは話すと、
「まぁ、それが常識でしょうけど、あんたのこともあかちゃんのことも、いっちばん心配してたのはお父さんで、こっちに帰ってきていっちばん安心してるのも、お父さんなんだよ。」
そう言ってくれた。
お父さんは寡黙な人で
昔から口数は少なく、
見守ってくれた。
お母さんとは結構会話をしてるのか、私の知らない間にいつのまにそんな会話をしているんだ?と不思議な時がある。
だからこそ、仲良しで、
大好きな理想の夫婦であった。
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