カルマ=エンディア

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彼の異能「悪意の字引」は、異能分類上「知覚系Ⅰ種」に分類されるもので、「認識しただけでその存在の弱点、弱味、知られたくない事が分かる」と言うものである。 知覚系異能とは千里眼、透視、地獄耳など、五感を中心に異常に発達した知覚を得るものであり、彼の知覚できる対象はかなり特殊と言える。 この異能の前では隠し事は通用しない。 「隠したい」と思った時点で知られてしまうからである。 同時に「隠したいと思うとバレるから」と己の弱点に対して無頓着になっても無意味である。 何故なら「心の中」と言う知られたくない事柄すらもこの異能の前では白日の下に晒されてしまうからだ。 また異能対象は生物だけに留まらず、意識どころか生命すらない無機物や事象に対しても有効で、彼は実際に結界に必ず存在する不可視の弱点、「解点」をこの異能で探し出して突き、結界を破壊している。 対人・対物共に非常に有効な異能だが、その効果の陰湿さ故に異能者たるカルマ本人は極一部の知人を除き、彼の異能を知る者から忌避されている。
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