世界観

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〈世界観〉 名前は無く、総人口(推定)三十億超の魔法と発展途上の科学が混在する世界。 未だ技術的には魔法や人力・手動の方が主流。 一つの大陸とその周辺にある島々、そして大陸を取り巻く海洋(この作品では「環海」とする)と言う一括りが主人公たちの認識する世界。 大陸を取り巻く環海の「向こう側」にも──推測上──大地はあるらしいが、観測した者はいない。 と言うのも環海は凶暴な水生生物が跋扈する危険水域が殆どで、そうでなくとも潮の流れが複雑、天候が変わりやすいなど、航海に適さない環境の為、一攫千金を夢見て出航する船もあるが戻ってきた船はほぼ無い。 大地は主に一年を通して四季の移ろいが感じられる地域が多く、大陸中心部や北の技国のさらに北方、逆に南方の武国のさらに南方を除けば基本的に住みやすい気候と言える。 現在は四つの国に分かれているが太古には「ヤマト(古代日本に類似)」と言う統一王朝があり、今でも大陸各地でその独特な文化の名残が見られる。 その四カ国とは武国スグンラタス、法国ルオユテレペス、技国タクドラタンエ、魔国ルコチェリヒの四カ国であり、それぞれの国に特色がある。 ・武国スグンラタス 南方に位置し、比較的高温かつ乾燥した気候にある最も広い領土と人口を持つ国。 絶対王政の下に王に仕える騎士たちがあり、王と騎士団が強い権力を有する国で、陸戦では数と個々の錬度の高さから無類の強さを発揮する。 その理由の一つにこの国には一般に人間と呼ばれる人間族の他に全体の何割かを亜人族──多くは獣人、少数だが巨人や竜人など──が国民として生活しており、人間の比ではない彼らの個々の戦力が、武国陸軍の最強伝説に多大な貢献をしている。 また鉱石の採掘量が四カ国一であり、その輸出によって経済の四割が成り立っている。 その為他二国──法国は武国と敵対関係にあり、輸出入は行っていない──の鉱石・金属消費の約半数は武国からの輸入に頼っている。 逆に食料自給率が他三国と比べて低く──何せ国土の四割が乾燥地帯である──、これは比較的豊かな自然に恵まれた魔国からの輸入によって補っている。 前述した通り乾燥地帯や山岳地帯が多く、鉱石の埋蔵量に秀でる反面飲食料に困窮しており、貧民層には餓死者が出ている。 今代の王は我欲の為に国の金を使うような愚物ではないが、戦争と元々の気候地形から中々改善出来ずにいる。
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