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バアチャン「美味いかい、そりゃよかったね~…ほれ」
サイダーに舌鼓を打っているとバアチャンがシワだらけのその顔に似合わないしっかりした手を差し出してきた
カイン「ん?代金か?」
バアチャン「んなケチなこた言わんよ。ほれシャバ代」
くっ…しっかりしてやがるこの婆さん
重りとして硬貨を紙幣数枚で包んで投げ渡す
バアチャン「ほい毎度。ほ~稼いでるね~けっこうけっこう」
売り上げから何割か取られ、やけくそにサイダーを飲み干した時
鐘の音が王都中に響き渡る
近くの時計台を見ると時刻はいつのまにか6時になっていた
カイン「やべ、遅れる!」
空のビンをバアチャンに放りなげ手早く荷物をリアカーに詰め込む
バアチャン「おや、どうしたんだいそんなに急いで?デートかい?」
楽しそうだなこのババア
飛んできたビンも危なげなくキャッチしてやがるし
カイン「違う違う、バイトだよバ・イ・ト」
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