幼なじみ

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「ばか……」 「これも京子の可愛さゆえよ。失礼しまーす」 職員室のドアをガラッと開けながら言う里花に、『職員室では静粛に』の掛札を見た私は何の反論もできずに里花と一緒に職員室に入った。 「先生おはようございまーす」 「おはようございます」 担任の真辺先生の近くに行くと、机の上にはコーヒーとたくさんのプリントやノートが積んであった。 「おはよう。このプリントとノート、よろしくな」 「ちょっと先生多くないですかぁ?女の子ふたりにこの量は無理ですって~」 「女の子ふたりの馬鹿力を合わせればなんとかなるだろ?」 ひどーい!なんて言いながら先生の肩を叩く、そんな里花と先生とのやりとりを私は里花の斜め後ろから眺める。 先生とこんな風に仲良く話すことなんて人見知りの私には到底無理だろうなぁと思いながら、そういえば初めて里花と話したときも里花から話しかけてきたことを思い出す。 「……京?」 聞き慣れた声と名前に、もしかして呼ばれているのは私?と思い一瞬遅れて後ろを振り向く。 「…寿!なにしてんの?」 振り向いて見えた先にはプリントをかかえてスラリと立ち、こっちを見ている寿がいた。
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