幼なじみ

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「見ろよこれ、京があんまりキモいこと言うから鳥肌たってんじゃん」 再び前を向いて歩き始めた私と健ちゃんの隣を、私を真ん中にして寿も歩く。 無理に引っ張った袖から見える細い腕を、寿はほれほれと私に見せつけながら。 「うるさいなぁ。じゃあ聞かなきゃいいんじゃん!」 「聞こえてきたんだからしょうがないでしょ」 さも自分が被害者であるかのように返してくる寿。 「まぁまぁ落ち着けって」 「俺は落ち着いてる」 「はっ!?あたしだって!!」 ははは、と健ちゃんは笑う。 私と寿の言い合いを止めようとするのは、決まっていつも健ちゃん。 止めようとしても、それが止まることはないんだけれど。 「だいたいあんた、いつもギリギリに家出るのになんで今日こんなに早いのよ」 「今日日直」 今日というタイミングの悪さに、私はなんとも言えない気分になる。 「京こそ、俺がいつもギリギリに家出るの知ってるくらい行くの遅いのに、今日は早いね~?」 少し前かがみになって私の顔をニヤニヤ除きながら、寿が聞いてくる。 「なっ!そっ、それはっ!」 「朝起きたら俺の部屋から見えるのは、いっつもカーテンの閉まった京の部屋なんだよなぁ」 「そうなん?」 また前を向いて少し上を見ながらそため息をつきながら言う寿の言葉に、健ちゃんは疑問を投げかける。 ……け、健ちゃんが不思議そうな目でこっちを見てくる……っっ!!
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