幼なじみ

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「京子!おはよ!」 「おはよう里花」 教室のドアを開けると既に里花は来ていて、花に水をやっていた。 「なんで日直が花に水やりなんかしなくちゃいけないんだろね~。花係りとか作れば良いのに~」 「あはは。私、何すればいい?」 清水里花。少し長めの髪をふんわり巻いた彼女は、高校1年のときに同じクラスで、席が前と後ろだったことから高校で初めて仲良くなった子だ。 2年になっても同じクラスになり、またこうやって仲良くやっている。 「ん~もうほとんど終わったからさ、水やり終わったら職員室にプリント取りに行くのついてきてよ!」 「ん、わかった」 そう言われて、とりあえず鞄を置いて席につく。 左から2列目の1番後ろの席。 「良いよね~京子は1番後ろの席で。私なんて前から2番目だよ?早く席替えしたい!」 「もうすぐ5月だからね~。あとちょっとの我慢だよ!」 あと4日で5月か。 一ヶ月ごとに席替えをしようと決めたのは、2年になって初日のこと。 私的には、このままの席でいたいんだけれど。 頬杖をつきながら、ぼーっと前の席を見る。 ……1番後ろの席だし、それに…… 前の席には、健ちゃん。 新学年になり、出席番号順の席のままだった。 「水やり終了!京子、行こ!」 ぼーっとする私に活を入れるかのように、高い声で里花は私を呼んだ。 「あ、うん!」
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