終焉

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意外なことに、ミヤまでが不愉快そうに眉根を寄せました。 「あのさ、稲ちゃんはあの現場にいなかったから、そんなに軽そうに言えるんだよ。 私達は、物凄いものを見ちゃったんだから。 これは、いつものからかいじゃなく、真剣な話なんだよ!」 その時、車のクラクションが聞こえてきました。 「おーい! 」 皆で一斉に振り向くと、ガタガタと白いバンが止まり、運転席の窓を下げて、神田の小父さんが顔を覗かせています。 「お父さん! どっか行ってきたの? 丁度、良かった! 乗せてって」 ミヤがドアに手を掛けると、小父さんは顔の前で軽く手を振りました。 「それどころじゃないよ。 お前は先に帰って、わしはこれから駐在さんとこに行かなくちゃならないから、母さんにそう伝えてくれ。 また町が騒がしくなるかもしれんぞ! 」
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