終章

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その日、私は山手線の恵比寿駅で下りるところでした。 ドアが開き、ホームに下りた時にふと見ると、隣のドアから乗ろうと並んでいる列の中に、京子にそっくりな横顔を見つけました。 あれから8年の時が流れており、京子も大人顔に変わっているはずです。 でも、あれ程美しい横顔は、忘れようがありません。 違っていたのは、漆黒だった黒髪が金髪に変わり、大きな黒い瞳にもカラーコンタクトが入って茶色の瞳になっていたことでした。 「きょう・・・・・・」 確認しようにも、人混みと一緒にその女性は山手線に吸い込まれていきます。 ただ・・・・・・ 女性の後姿、肩から掛けていた鞄には、鞄に不釣合いなマスコットが揺れていました。
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