プロローグ

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街が寝静まったころ1人の少女が広場にいた。その少女はベンチに座り歌を歌っていた。すると空は雲ひとつ無くなり月は神々しく輝いた。僕がぽつんと立っていると少女が 『貴方はどうして此処にいるのだ?』 と話かけてきた。 「わからない…どうして貴女は此処にいるの?」 と少女に聞き返してみた。すると少女は 『これが私の使命だから』 といった。それから少女は悲しげに歌い始めた――― ―――次の日僕はまたあの場所にいた。 少女の背中には羽根が生えていて、僕はあの子は天使なんだと思った。 『貴方の夢はなに?』 突然そう問われ僕は困った。 『私は使命を果たして天界に帰ること』 「君…帰っちゃうの?」 少女は頷き、歌い始めた―― ―――私はどうしてこの世界に存在しているのか…親のため?友達のため?自分のため?どれも違うならどうして私は居るのだろう…人はみんな使命をもって生まれてくる…それに気付くのに長い年月を越えてみんな使命をまっとうすると天界に帰ってゆく…苦しみ、喜び、哀しみ、怒り…全てをもって帰ってゆく…―――― 『私も早く帰りたいなぁ』 歌い終わると少女はそう言ったのだった…
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