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少女は洗面所へ行き、顔を洗い歯を磨きリビングに行く頃にはもう準備は終わっていたようで桜霞はもう席に着いていた。
「おまたせ」
「ああ」
「それじゃあ...」
少女が座ったのを見計らって2人で一緒に言う。
「「いただきます」」
今日の朝食はスクランブルエッグにベーコン、あと、焼いたトーストと何種類かのジャムの入った小瓶があった。
「今日も仕事?」
少女はパンにいちごジャムを塗りながら今日の予定を桜霞に訊いた。
「ああ」
桜霞を見るとトーストに何も塗らずそのまま食べていた。甘いのは嫌いらしい。
「コウも連れてくの?」
「ああ、今日は新しく結成された部隊の模擬戦の相手をすることになってるんだ。」
桜霞は国の危険地区や、たまに街に出る魔物の討伐から、人探しや薬草採取などの依頼を受ける、いわゆるギルド、通称ガーディアンに勤めている。
その中でも桜霞はトップクラスの実力を持っているらしい。
今日は新米兵士の部隊に数名の先輩兵士を混ぜた部隊と実践形式で模擬戦を行い、新人達に経験を積ませるのが目的らしく、その相手に桜霞とコウ、それともう一組が選ばれたらしい。
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