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「おはよう、ミカ」
洗面所に向かう途中で優しく凛とした女性の声の持ち主に声をかけられた。
少女は声の聞こえた、日の当りの良い広めのスペースへと歩み寄った。
「おはよう、コウ」
少女はコウと呼んだ者の顔を少し見上げていった。
その声の主は人ではなかった。
コウモリのような羽と鋭い牙と爪、トカゲのような頭に体長5~6m程の体は全て紅の鱗におおわれていて紅色の瞳は優しい目をしていた。
その姿はおとぎ話や伝説に出てくる生物の姿とまったく同じだ。
そう、ドラゴンだ。
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