愛する涙は

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前室での待機が続き、うとうとしてきたころ、祐さんがコントの収録から戻ってきた。 前室に入るやいなや、 「吉村!」 と、強い口調で俺の名前を呼んだ。 祐さんは最近、仕事の時には俺のことを名字で呼ぶ。 そこらへんのメリハリはしっかりしているため、俺も仕事中は綾部と呼ぶことにしている。 「どうした、綾部?」 「いいからちょっと来い。」 あれ、祐さん機嫌悪い? 俺はとりあえず、黙って前室を出た。 .
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