8人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・ごめん。俺、祐さんに心配かけたくなくて・・・。」
「バカ!なんで俺に隠してんだよ。俺らの関係ってそんなもんかよ。それに・・・」
少しの沈黙。
おれは黙って、祐さんを見つめた。
「なんでこのことを徳井から聞かされなきゃなんないんだよ・・・。」
うつむいて、静かに言い放つ。
「・・・こういうことは、ちゃんと・・・お前から聞きたかった・・・。」
顔を上げた祐さんは、ポロポロと涙を流していた。
「ごめん。」
俺は強く祐さんを抱きしめた。
ごめん・・・、ごめん・・・と何度もつぶやきながら。
祐さんは、俺の腕の中で、ただ黙って泣いていた。
祐さんの体温を感じながら、俺は、誓った。
もう二度と、彼を、愛する人を泣かせないと。
そして、俺は、彼の涙を拭い、愛する人に口づげた。
End。(→おまけ)
.
最初のコメントを投稿しよう!