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キラは懸命にキリヤを支えたけれど
最後はキリヤがキラを裏切る形で
Vanillaは結局崩壊。
キラはキリヤから離れ、
元からキラをずっと想っていた
コウジと結ばれ、
めでたし、めでたし・・のはずが。
その幸せを逆恨みしたキリヤが
コウジからキラを奪おうと、
リハーサル中の
コウジとキラに襲いかかった・・
そのリハーサル現場が
あたしたちが入り浸っていた
ライブハウス：千光で。
あの事件の日、
ソラとともに現場入りしていた
ケイは・・
あまりの衝撃に恐怖で震えあがったのを
覚えてる。
そう、あの日も。
たまたまアツキが
タイミング良く連絡をくれて。
・・救われたんだ。
「金髪さんとコウジさんが
結婚した、なんて知ったら。
キリヤ、化けてでるんじゃない？」
思い出すと、苦しくなるから
あたしはそんな風におどけた。
コウジはキリヤと肩を並べて
人気があったから
キリヤに目の敵に
されやすかったらしい。
「今でもね、
キラ姉の家には、
キリヤのロザリオが飾ってある。
・・寂しがり屋のキリヤが
一人で泣かないようにって。」
アツキは複雑そうな表情を浮かべ、
そう呟いた。
寂しがり屋のキリヤ・・。
兄貴は
決してキリヤのことは
良く言わない。
ってか悪口しか聞いたことがない。
けれども。
キリヤ自身。
何か事情を抱えて。
あのような大事件を・・
起こしてしまったんだと思う。
だから。
自殺なんて・・。
・・
「ねぇやっぱり、
自分が大好きなアーティストが
結婚したりしたら、
ショック？」
・・はい？
思い出に浸りかけていたのに
アツキが唐突にそんなことを
聞いてきて、
変な声を出してしまった。。。
「何、急に。」
いやぁさ。
アツキは頭をポリポリ。
「キラ姉とコウジさん、
結婚したでしょう？
それを公表するかどうか、
少しもめててさ。
まぁ発表する流れが9割だけど。」
「婚姻届は提出したんだっけ？」
そう、ついこないだ。
日本に戻ってくる直前に。
キラとコウジは
幾度と重なる試練を乗り越えて。
やっと一緒になる決意を固めた。
そして、
イギリスの小さな教会で
結婚式を挙げた。
日本だと
色々ドタバタしそうだからと
内輪だけの小さなパーティのような
感じだったけど
見ていてとても
心温かくなるものだった。
。
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