The last present

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「え?なんの・・。」 「ってかあっくん。 ひとりでこんなところ歩いて 何してたの?」 へ? アツキの声が裏返る。 「えっと・・。 その、誕生日プレゼント 探してて。」 誕生日プレゼント? 「来月キラ姉の 誕生日なんだけどさー。 絶対その時期忙しいから 時間があるうちに 下見しておこうと思って。」 来月って。 「先の話じゃん。 まだ1か月もあるのに。」 いいの! ちゃんと選びたいし! アツキは口をとがらせながら 力説。 本当に本当に。 アツキは優しいよなぁ。 ふふっと温かい気持ちになる。 「そーかそーか。 ごめんごめん。」 あたしはそういって。 アツキの帽子をとった。 「ちょ!!!」 彼は発狂したような声をだす。 まぁ一応人気ロックバンドの ドラマーだし。 帽子は変装グッズの ひとつなんでしょうけど。 彼はぴょんぴょんはねて 帽子を奪おうと必死。 ケイとアツキが出会ったころ。 アツキはまだ、 ”音楽”に目覚めていなくって。 ”何かしたい”といいながら ”何がしたい?”と 自分に問いかけているような奴だった。 でも・・ 瞳の奥の魂は いつも意志が灯っていて。 ・・曇らない。
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