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そこにあったのは俺の部屋ではなく女の子の部屋だった
「え?だって、そんな・・・」
「・・・とりあえず入ってもいいかしら?」
「あ、その・・どうぞ」
俺は困惑した少し前まで自分の部屋だったはずがまったく別の部屋になっていたからだ
「お茶でも飲む?ただの不審者じゃなさそうだし・・・」
そう部屋の主は言って俺を部屋に招いてくれた
ピリリリリリ
携帯が鳴った
「おい、たかし!今どこにいんだ?お前の部屋火事になってるぞ!!」
いきなり大きな声でそう電話の主は叫んだ
「いや、俺、その近くにはいるんだけど大丈夫だ・・・」
「そっかなんかあったら俺を頼れよ?」
「あぁ解ったありがとう」
電話の主は友人だった
そして何の悪戯か俺の部屋は火事らしい
だが今いる部屋は火事ではない
「それであなたは何者?」
混乱している俺をよそに次は部屋の主から質問される
「えっと俺は木島たかしと言います。○○ハイツの201号室の住人です。その頭がおかしいかもしれないけどビー玉を拾ったらここにいました」
「・・・ふーん、ここは○○ハイツの201号室で間違いないわよ」
「え?じゃぁ俺はどうして・・・」
「死んだっていう記憶ある?」
「んへ?ないです。バイトから帰って来たばかりだと思うんですけど・・・」
「・・・ふーん、じゃぁ幽霊でここに未練があるわけでもないわね」
「多分生きているとは思うけど;」
「私の事を知ってるわけでもないよね?」
「はい、初めましてです。こんな出会いかたですみませんorz」
「うふふ、なんで謝るのよ、私は上田けいこ、恐らくあなたは次元を超えてここに来たのね、聞こえてしまったか言うけど元の世界では火事みたいだし」
「そうですね、でもそんなはず無いですよね、でもどうしてこんな話すんなり信じるんですか?」
「そうね一つはあなたは明らかに混乱しているから、一つは悪い人には見えないから、最後に私はSF大好きなの」
「そうなんですか・・・」
二人はしばらく自己紹介のようなやりとりをしていた
問題のビー玉・・・これは骨董品とかで呪われているとかではなく普通のビー玉
これはたかしが金魚すくいをしてたまたま取れて飼っていたのだが見栄えが綺麗ってことでビー玉を入れたら食いしん坊だった金魚が飲み込み死亡
残された金魚鉢にインテリとして飾られたものである
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