4人が本棚に入れています
本棚に追加
少女の名はアマネ
猫の獣人であった
現在獣人はかなり数が減っており、希少な存在である
かなりの高値で取引されるため時折捕獲され、こうして密売されるのである
彼女は森を一人でうろついていた所を人間たちに捕獲され、このオークション会場に連れてこられた
まだ幼い思考ながらも自分が置かれている状況が何となく解っているのか、表情は暗く、今にも泣き出しそうである
アマネ「……ぐすっ…」
「…泣かないで」
我慢の限界を超え、遂に泣き出した彼女に優しく声をかける者がいた
「必ずボクが助けてあげるから…だから泣かないで…」
アマネ「…だれ…?」
カルア「ボクはカルアっていうのサ♪」
アマネ「…みぃたち…どうなっちゃうの…?」
カルア「だ~から心配しなくていいのサ♪ボクが何とかしてあげるからサ♪」
カルアはそういうと、アマネの頭を優しく撫でた
「おい!オークションの時間だ商品ども!さっさと並べ!!」
派手な衣装の男が鞭を片手に怒鳴る
カルア「来たか…じゃあお嬢さん♪また後でね♪」
最後に手の甲にそっとキスをすると、カルアは部屋から姿を消した
アマネ「……だいじょうぶ……きっと……あのひとがたすけてくれるもん……」
確信に近い自信をもったアマネは、恐れる事なくオークション会場へ向かう列に並んだ
最初のコメントを投稿しよう!