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「――、寝ぼけてんのか?」
律の一言に桜は我に返り周りを見渡すと待ち合わせをした校門の着いていて、数秒間。桜を見つめると息を吐く。
ここ、鬼ヶ里高校は地元では名門で通っている。学園は山ひとつをそのまま所有し、創立百周年という響きも荘厳で、格式を重んじながら自然の中でのびのびとした感性をはぐくみ、自主自立を目指す
――というのが、学園のかかげる理念であり精神である。
「寝ぼけてない」
生徒たちが登校する中、桜と律はそれぞれに仕事をこなしていく。
中には、休み明けだから髪型のユニークな生徒や、夏休みの間に何があったのかと疑いたくなる生徒も中には数人いた。
「朝から御苦労様、おはよ桜」
ざわつく生徒の群れが一瞬だけ静まり、澄んだ声が響く。
生徒会副会長、須澤梓だ
「おはよ、梓」
軽く挨拶を返し、梓の服装を見つめ問題点は無しとして手を振る。
「もう少しで始業式だから、貴方たち遅れないようにね」
それだけ短く告げて校門をくぐり抜け、梓は去っていく。
時間を確認すると
――現在の時刻は8時36分
確かに、そろそろ始業式の時間だ
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