†別れの雨と出会いの雨†

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 とある雨の日に俺こと水野 時夜(みずのときや)は一匹の黒猫を拾った。その猫は雨にうたれてひどく衰弱していたため、俺はどうしても放っておくことができなかった。  雨の日に拾ったため名を『雨』と名付けた。我ながらネーミングセンスがない…… 「ん~、拾ったは良いが餌どうすっかなぁ」  正直、猫の知識などまったくない。ならなぜ拾ったなどと言わないでほしい…… 「本屋で飼い方の本を探してくるか」  雨の音を聞き、また雨の中出掛けるのかと陰鬱な気分になりつつも出掛ける支度を整え、本屋へと出発した。  本屋へ着く間に自転車に水を跳ねられ、トラックに水を跳ねられ挙げ句の果てに人にぶつかりそうになり、避けて水たまりへ……  うぅ……俺が何をしたと?  そんなこんなで本屋に到着。
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