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ソファに腰かけ 俯いている真奈美の後ろ姿が目に入った。
真奈美の姿以外 見当たらない。
誰かと電話でもしているのだろうか…。
『咲羅と私の事なら大丈夫だから…』
自分の名前が出てきた事に咲羅は 一瞬 体を強ばらせた。
私の事を話している…?
時折 真奈美の肩が震えているのが分かった。
大好きな母が泣いている。
何で…?
心配になった咲羅は その場を離れる事が出来なかった。
でも 次の瞬間 後悔する事になる。
それを聞かなければ咲羅の心が荒む事はなかったかもしれない。
『咲羅は あなたの娘じゃないのに…。
私は あなたを裏切ったんだよ。
なのに お金なんて受け取れない。
私達なら大丈夫だから…』
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