第一章/平凡な日常

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「マジ助かった  ありがとうな」 ただ今12時を回った頃 社員食堂で日替わりA定食を食べている 「どーいたしまして お前も自分で断ることくらいしろよな…」 向かいの席に座っているのは 高校のときからの親友、有岡 高校の時から色々世話になっていて さっきみたいに困っていると すぐ助けてくれるア〇パ〇マン見たいなやつだ 「わりぃ、わりぃ」 味噌汁をのみながら謝罪すると 有岡はため息をつく 「お前昨日も告られたんだろ 上司の野上さんに」 「ん?ああ、なんだ見てたの」 「聞いたんだよ、お前離婚してからよく告られるな」 有岡はから揚げを一つ口にほうり込む 「有岡、それ禁句だから」 そう俺は23歳の頃 結婚していた、けど一年で破局 元妻とは20歳の時に付き合っていた 本当に大好きだった だから付き合って2年目くらいに プロポーズした 相手は泣いて喜んでくれた きっと上手くいく、幸せになれるって思ってたけど …俺が駄目だった その頃、新人社員として何とか キャリアを上げるため精一杯仕事をしていたら いつの間にか彼女は二の次になっていた それで24歳の時に離婚 それっきり結婚もしてないし恋人もいない 告白はされるが全て断っている 今は仕事だけしたいから  
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