第一章/平凡な日常

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――――――… 「んー…はぁ、終わった」 パソコンを閉じ 時計を確認すると7時を回っていた よし、帰るか 「課長、お先に失礼します」 「ああ、山田かお疲れ」 課長に挨拶し 周りの人にも挨拶をして オフィスを出る 廊下の窓をみると 雨が降りそうな天気だった 会社を出て家に向かって歩いているとポツポツと降り出してきた 「最悪だろ…傘ないし」 本降りになる前に早く帰ろう くそ、今日テレビ見てないから 天気予報とか確認してなかった 雨降るんだったら車で来たのに 心の中で愚痴りながら走る 俺の家から会社は結構近くて 40分あればつく マンションが見えはじめた頃 雨はバケツをひっくり返したみたいに降り始め もう体はびしょびしょだった 「ん…?何だあれ」 マンションのゴミ捨て場に 誰かがうずくまっていた こんな雨の中何してんだ? 「おい、大丈夫かお前」 俺は気になって 近づき肩を叩くと ゆっくりそいつは振り返った 「…ッ」 うわ… これが世に言う ゙美少年゛ってやつか ソイツは 綺麗な顔立ちをした男で 見たい感じ高校生ってとこか でもコイツ 目が虚ろになってる 「こんな所にいると風邪ひくぞ」 「……っ、…ぼ、……は」 俺の問い掛けに答えようとした時 この美少年は俺の方に倒れこんできた支えた体が熱かった 「おいおい、熱出てんじゃねーかよ!」 俺はコイツを抱えてマンションに入る 抱き上げた時余りに軽いことに驚いた  
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