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「知美、あのさ……」 「ん?何?」 雪がうっすらと降り積もった遊歩道を、私たちは手を繋いで歩いていた。 「10年後、またここで会おうな」 「…え?」 雄斗が、 いきなりそう言ってきた。 「俺たち、この春からさ お前は青森に帰って旅館継いで、俺は東京の大学に行くんだから、離ればなれになっちゃうだろ?」
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