44973人が本棚に入れています
本棚に追加
「皆、知ってたんですか?いつから?千尋さん、いつの間に準備してたんですか?なんで秘密にしてたの?」
気になっていたことを次々と質問したので、つい早口になってしまう。
「分かった分かった。後でゆっくり教えてあげるから、とりあえず今はメイク直そうか。ね? 皆、見てるし」
……みんな?
目の前の千尋さんの顔から、私達の周りへと視線を変える。
微笑ましく見守るスタッフの皆様一同。
まっ……またしても!!
固まったまま肌だけが真っ赤に変わっていく私。
「ちっ、千尋さんっ!どうして教えてくれないんですかっ!?」
「教える前に歌絵、抱きついてきたし」
「その後でも言えたでしょっ!!…って、もういいから離してっ!!」
「役得」
ギュウッと私を抱きしめて離さない千尋さん。
熱々ですね。社長っ!とスタッフさんの冷やかす声が聞こえた。
……すみません。
お願いだから、早くメイク直して下さい。
最初のコメントを投稿しよう!