コンタクト･レンズ

宇宙の落とし物？

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挨拶は、とても大事だ。

特に社会人にもなると、挨拶がきちんとできるかできないかで、その人の人間性を一瞬で見極められると言っても、過言では無いだろう。

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｢私は、ちゃんとできてるのかなぁ…｣

読みかけの本をぱたんと閉じて、ふと宙を見つめ、凜はぽつりと呟いた。

社会人になって二年目。

サラダ販売を専門としているラッツ･ウィンニー株式会社の社員になってから、もう早々と一年が経った。

元々勉強が好きじゃなく働く方が好きだった凜は、高校卒業後迷わず就職。

四月から一ヶ月間、会社で様々な説明を受け(凜にはほぼ睡魔との闘いだった)、五つある工場にそれぞれ四日間ずつ研修に行き(朝の五時起きはとても辛いものだった)、

五月からはデパ地下の惣菜売場で働く事になった。