†魔人 No.3†

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もともと戦闘を得意としない一族は、なすすべもなく人間に捕縛され、有能な魔人は対魔人用に戦略利用の為、捕虜や奴隷に。その他の魔人は、全て惨殺されてしまった。 人間の不当な侵略を何としてでも阻止しようと立ち上がったゆうりの両親は、一族の唯一の攻撃魔法(攻撃系ではあるが、どちらかと言えば攻撃補助の精神魔法)で対抗するも、人間の兵器と魔導の力には敵わず、捕まってしまい、ゆうりの目の前で殺されてしまう。 その惨劇の約数ヶ月後、ライフリーダーの一族を一刻も早く救出すべく立ち上がった雨乃宮麗奈は、単身敵地に乗り込み、敵軍の大将格の*****(人間の国で言う陸軍少佐)を討ち取り、奴隷の奪還に成功した。 救出・保護されたゆうりは、捕虜としては以外にも健気に生き、明るく振る舞っていたという。(後に明かされることだが、両親の死に際、ゆうりの脳波に無意識に両親の最後の想い(心の中の真相心理ではなく、あくまで人生の物語として)が流れ込み、今まで自分がとんでもない勘違いをしていたと反省し、両親の為にも強く生きて行こうと静かに決意した為)。 しかしゆうりは、捕虜の時に人間から受けた傷が原因で、右足に重度の障害を負い、以後、歩行困難になってしまう。 母国を失ったゆうりは、大統領と大賢者達の計らいで国籍を取得。もともと遠い血縁で繋がっていた雨乃宮家で暮らすことに。 そこでのゆうりは、今回の戦争を物語にすべく、小説家として生きていくことを決意。戦後も戦争に携わった魔人や、戦犯として捕縛された人間とも積極的に面会し、封印していたライフリーディングで物語を完成させた。 始めはとある雑誌に掲載され、それが口コミで伝波していき、やがて著名な作家の心を打ち、ライフリーダーの才能と小説家修行(幼い頃から本を読む、文を書くのが得意だった)の努力が実を結び、一躍時の人となったのである。
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