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「美湖~!自己ベストぉ!!」
「えぇっ!!」
今度はキラキラ輝かせた瞳の持ち主が両手をあげて駆けてくる。
なっ夏芽さんいつの間に走ってたんですか!?
ゆっ友情なんて…!
――ズキン
「ー…ッ!」
あ、やばい。
「やっぱし6秒は無理だったわ~、キャハっ。美湖も走ってきなよ!」
ペロッと舌を出した夏芽につっこむことが出来ずに固い笑みを見せたあたし。
「?。美湖どうかした?」
「……ううん」
突然腹部に走ったとてつもない痛み。実はちょっと前からじわじわきてた。
これは世で言う生理痛ってやつ。
「てかさ聞いてよー。可奈がさぁ‥」
持っていた陽介のジャージをお腹に強くくくりつけて圧迫する。
ちょっとでもマシになれっ。なんて。
「てか今日あっついねー!汗かくわ」
「……暑い、うん。」
う、痛い‥。
やばい、朝に薬飲んでくるんだった。かばんの中に入ってるけどかばん教室だし。
……く、もう限界。
夏芽に頼んで取ってきてもらおう。
「あの、夏芽ちょっ」
「夏芽ぇー!ちょっと来てー」
ナイス、いやいやバッドタイミングで夏芽がお呼出しをくらった。
「あ、可奈だ。なーにー!!」
あぁ、頼みのつなが‥
だんだん遠ざかる‥
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