祠と雨狐
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「……ん」 「え……、くれるの??」 「ん」 少年は私に葉っぱを無理矢理わたして、自分はびしょ濡れで祠の前に立っている。 はやく帰りたかったけど、少年が気になって、私は進めずにいた。 「あの……、風邪、ひくよ??」 私が声をかけると少年はこう答えた。 「ひかない」 「ひかない、って……そんなびしょ濡れで………」 「お前のほうが、ひく」
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