祠と雨狐

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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 着替えを見つけて部屋に行くと、少年が、床に座ってさっき渡したタオルをじっと見つめている。 「……なにしてるの??」 「いや………」 「見てるだけじゃ拭かさんないよ、貸して」 少年からタオルを奪い取り、彼の少し焦げ茶色の髪を拭く。 わしゃわしゃしていると、ぴろっと何かが見えた。 気になったので、ガッっと掴んでみた。 「ぎゃんっっ」 犬のような鳴き声がして、少年を見ると、少年の頭にキツネの耳が生えていた。
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