呪いの本

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   「あ、でも、今日の昼休み樹と一緒にすごすんだった!!」  「いつも、一緒だろ。」  「えへへ、ばれた?」 ――むかつく。  ――小川 樹―― 高2  俺の嫌いなやつ。  ということは梨乃の好きな人。  恋人だ…。  正直、好きなやつが、梨乃が好きな人と幸せでいるように願うつもりだった。  でも、なんで、よりによってあいつなんだよ。  顔はイケメンだし、運動・勉強どちらもできて、完璧なやつだけど。  女好きとか、梨乃は遊ばれてるとか、悪いうわさがあとを立たない。  なのに、梨乃は「そんなの信じない。」とか言って、分かれようとしない。      「そんなうわさなら信じるくせに、なんであのうわさは信じないんだよ。」  いらだちながらも、やっぱり 梨乃のことが好きだと今も思ってる――。
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