呪いの本

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 「たかしま!!!遅すぎ!!何回言ったらわかるのよ!!」 「だから、こうして謝ってるんだろ?!」  図書委員同士の醜いけんか。  きっと、いつも、この光景を生徒は見ているのだろう。  高島には同情するぜ。  つっても、学習能力の無さ…にだけどな。  「にしても、案外きれいなんだな。」  本棚に綺麗に並べられてる本を見ながら呟いた。  きっと、高島以外の図書委員が掃除してんだろうな…。  「あれ?零、なんでここにいるの?」  利乃の声が聞こえた。  振り返ると利乃の横には当たり前のように樹が立ってる。  予想はしてたけど、その光景を見ると嫉妬の心が暴走しそうになる。  「零、もしかして、呪いの本探し?  オカルト嫌いなのにね。」 「それだったら、諦めたほうがいいぜ。 「呪いの本」は夜の学校にしか現れないからな。」 「樹、てめぇは黙っとけ!! 誰がそんな馬鹿みてぇな噂信じるか!!」  利乃ならともかく…なんで、樹まで口をだしてくるんだよ!!
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